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【181】テーマ1.都市域の公園樹林や農地などでの雨水ならびにダムの事前放流水を水源とした地下水の人工涵養の社会実装について。テーマ2.富士山での研究拠点つくり。
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【181】テーマ1.都市域の公園樹林や農地などでの雨水ならびにダムの事前放流水を水源とした地下水の人工涵養の社会実装について。テーマ2.富士山での研究拠点つくり。
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- 超異分野学会東京大会 2025研究発表 テーマ1.都市域の公園樹林や農 地などでの雨水ならびにダムの事 前放流水を水源とした地下水の人 工涵養の社会実装について。 Hyper Interdisciplinary Conference Tokyo 2025 Theme 1. Social implementation of artificial groundwater recharge using rainwater and pre-discharged water from dams in urban parks and farmlands. 1
- 研究の背景ー都市域の雨水流出抑制と 公園緑樹の保全と更新との両立を 探ってみたい。 元々私が大学通りで研究を開始した理由は 枯渇が進んでいる国立市南部の湧水を守るために まとまった広さがある緑地帯で雨水を浸透 させることができないかと考えたからあった。 しかし、ある出来事を境に雨水の浸透だけを 重視しすぎると桜などをはじめとする公園樹林の 維持・更新に良くない影響を与える可能性が あるという仮説を持つようになった。 そこでまずはその仮説にもとづき樹木の 生育を支える土壌性状(透水性、硬度など)が どうなっているかを調べて いくことにした。 写真2-1 台風で倒れた大学通りの桜の状況。 図2-1 調査穴を掘削した結果を 元に作成した土壌断面図の 一例 2
- 土壌調査結果の活用例 2022年、枯死した桜(ヤマザクラ)に代わって新しい桜 (エドヒガン)を補植する前の準備作業においてこれまでの大学 通りでおこなった土壌調査の知見を元に土壌の入れ替えと 踏圧による土壌硬化の抑制と透水性の維持のために軽石を混ぜた 土で埋め戻すことを提案して採用していただくことが出来た。 補植後に植穴の近くで行った透水試験では透水性が極めて悪い層が あることが確認され事前作業の有効性が裏付けられた。 掘削した植穴、充填した土壌の性状、補植後におこなった透水試験の 状況などは紙幅の関係で別掲する。 3
- 調 製 の 状 況 改 良 土 の 植 穴 の 掘 削 と 植穴の掘削 改良土の調製 4 改良土の充填後の状況
- 補 植 後 の 調 査 の 状 況 5
- 今後の展開1.公園樹林の雨水の挙動を探る試みに向けて 樹木直下の雨水を 集める容器 採取した 雨水の測定 土壌水分計 土壌水分計による 計測の一例 連続して雨水の挙動をモニタリングするのが上記の手法では難しいので 土壌水分センサと貯留装置につけたロードセルの電圧出力をデータ ロガーに記録する試みの準備を進めている。 6
- 4.大都市圏の田畑を活かした 雨水流出抑制の研究に向けて 国立市内の水田に水位を 電圧で出力するセンサと 図4-1 この試みがめざす将来的な社会実装の姿 (簡略なフロー図) 写真4-1組立中の 水位・水温実験装置 大雨前 大雨時 事前放流 放流 水温を電圧で出力するセンサを 設置(水位センサの温度補正用)の 電圧出力をそれぞれデータロガーに 記録させる試みを実施する準備を 進めている。 田畑での放流 水の貯留・浸透に よる地下水涵養 現在は、ようやく水温と水位を変えて 2つのセンサの出力を調べる予備実験の 降雨があった 地域の田畑での 貯留による流出 抑制 準備に取り掛かれたところである。 この実験は図4-1の青く塗りつぶ 事前放流が 空振りになった 場合の渇水 リスクの軽減 した部分の実現に向けた基礎実験である。 7 河川への流入を 抑える(ピーク カットまたは ピークシフト
- 5.ダムの事前放流水を水源とした 地下水の人工涵養 台風接近時などの豪雨対策としてダムの貯水容量を確保するために 事前放流がおこなわれることがあるが予測よりも降雨量が少なかった 場合、その後の降水状況によっては冬季に水の確保が難しくなるため 非常に難しい判断を迫られることがある。このような問題の解決手段の 1つとして浄化した上で帯水層内に注水して地下水を人工的に涵養して 利用するための研究をおこなっている。
- 研究テーマ2. 2. Establishment of a research base on Mt. Fuji . 現在、富士山の山頂では通年で気温、気圧などの観測がおこなわれているが上山・下山の際に重要な指標 となりうる風速、風向の観測はおこなわれていない。 富士山の御殿場登山道の中間地点にあたる地域ではこうした観測はおこなわれていないがもしできれば 開山期の安全の確保と富士山のほかの場所でおこなわれている学術研究活動へデータを提供することで 大気科学等の研究にも資することができる可能性がある。 また観測者(管理者)が滞在する施設を緊急時の退避場所として活用することも考えられる。 →新型コロナ感染症の拡大とその後の状況変化を踏まえて新規の研究施設を建てるのではなく既存の 山小屋を活用した研究拠点つくりを優先する事にした。2024年は8月に御殿場登山道の新五合目の 山小屋で働きながら風向風速の計測を行った。また旧富士山測候所の庁舎内で研究者の滞在環境の把握を 目的として二酸化炭素・室温・気圧の計測をデータロガーを用いておこない得られたデータの解析を一部 おこなった。 またこれらと並行して冬季の雪崩などによる機材の破損を避けるため開山期に限定した 機械観測(Vaisala 社の複合気象センサ WXT533使用)の実現に向けて準備を進めている所である。
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